施工事例の写真の撮り方|スマホでOK・撮るべき5場面とキャプション文例

工務店広報や現場担当者が活用できる写真撮影
高橋かずえ
はぐくむ株式会社 代表取締役
2005年創業・住宅雑誌、住宅書籍の執筆実績あり。住宅会社(工務店・リフォーム・外壁塗装)に特化した広報支援をしています。

現場の写真はたくさんある。なのに、いざ施工事例を作ろうとすると「使える写真がない」——実は、地域のリフォーム業者や外壁塗装会社で起きていることです。原因は撮影の腕ではなく、「何を・いつ・どう撮るか」が決まっていないことにあります。

もしくは、単純に、担当者が忙しすぎたり、協力業者との連携が難しかったりがあると思いますが、発信が上手な会社は漏れなく写真がありパソコンの中にフォルダがわけられていて情報整理もキレイにできています。

この記事では、施工事例のための写真の撮り方を、撮る場面のチェックリストから、スマホ撮影のコツ、写真に添えるキャプションの文例まで、現場でそのまま使える形でまとめます。一眼レフは要りません。スマホで大丈夫です。

目次

撮る場面のチェックリスト|この5場面を押さえる

●着工前(ビフォー):工事する場所の全体と、悩みの原因が写っているカット。ここを撮り忘れると事例の説得力が半減します。現場調査のときのメモ写真でOK

●工事中:普段は見えなくなる部分(下地・断熱材・配管)と、職人さんの手元。丁寧な仕事の証拠になります

●完成(アフター):ビフォーと同じ位置・同じアングルで。比較が一目で伝わります

●ディテール:造作、金物、素材の質感など「こだわりが宿る寄り」のカット

●暮らし・引き渡し:お施主様の了承が取れれば、引き渡しの一枚。事例の温度が変わります

目安の枚数は、小規模リフォームで各場面2〜3枚ずつの計10〜15枚。ここから事例に使う6〜8枚を選びます。撮りすぎるより、場面を漏らさないことが大事です。

スマホ撮影のコツ|4つだけ

●明るさ:昼の自然光がいちばんきれいに写ります。夜の照明下で撮るなら、部屋の照明を全部つける

●水平:グリッド表示をオンにして、床や窓枠のラインを水平に。これだけで素人感が消えます

●縦と横:ホームページ用は横、インスタのリール・ストーリー用は縦。あとで困らないよう両方撮っておく

●生活感:リフォームのアフターは、洗剤や小物をひと呼吸どかしてから撮影してください。ただしビフォーは要注意。たいていの場合は個人情報の塊で整っていないことの方が多いです。写り込みが激しい場合はAIで消したりボカシたりして、お施主様のプライバシーを守ってください。

写真キャプションの文例|4場面の書き分け

写真は撮って終わりではなく、一枚ごとに「なぜこうしたか」の説明を添えて初めて事例の材料になります。場面別の文例です。

ビフォー写真

惜しい例:施工前の様子です。
直した例:築20年のキッチン。壁付けで、料理中は家族に背を向ける配置でした。

工事中の写真

惜しい例:工事中の写真です。
直した例:解体すると土台にシロアリ被害を受けた跡が見つかりました。追加の補修は、お施主様と現場で確認してから進めています。

アフター写真

惜しい例:新しいキッチンです。
直した例:対面に変えたキッチン。配膳の動線が半分になり、宿題をするお子さんの顔が見える位置になりました。

ディテール写真

惜しい例:造作棚です。
直した例:炊飯器の蒸気を逃がすスライド棚。奥さまの「掃除をラクにしたい」の一言から生まれた造作です。

共通のコツは、写真に写っていないこと(理由・会話・変化)を書くことです。写っているものの名前を書くのはキャプションではなく、ただのラベルですのでご注意くださいね。

検索にも効かせる|alt属性の書き方

ホームページに写真を載せるときは、alt属性(画像の説明文)も入れましょう。型は「地名+内容+固有名詞」です。

例:「〇〇市の注文住宅の対面キッチン(クリナップ ステディア)」。画像検索からの入り口になり、目の不自由な方への配慮にもなります。

撮影と掲載の許可

お住まいの写真は、撮影と販促利用の許可を必ず取ってください。公開時は表札・車のナンバー・隣家が写り込んでいないかの確認も忘れずに。くわしい許可の取り方とプライバシーの考え方は、施工事例の書き方の記事で解説しています。掲載許可書のテンプレートも無料配布中です。

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よくある質問(FAQ)

撮るのは誰がいい?

現場に毎日いる監督・職人さんがベストです。ビフォーと工事中は現場の人にしか撮れません。「この5場面だけお願いします」とチェックリストを渡すと続きます。

昔の工事で、ビフォー写真がない場合は?

アフターとディテール中心の事例として作れます。お客様の声で「以前はこうだった」を語ってもらえれば、ビフォー写真の代わりになります。

加工はどこまでOK?

明るさ・傾きの補正はOK。仕上がりの色味を実物と変える加工はNGです。塗装の色などは「実物と多少異なります」の一言を添えると誠実です。

まとめ

施工事例の写真は、腕ではなく段取りです。5場面のチェックリストを現場に共有して、同じ位置からのビフォーアフターを揃え、一枚ごとに理由を添える。これだけで、いまスマホに眠っている写真が集客の資産に変わり始めます。

※注意※ 大き目の物件や利幅の大きなフルリフォーム、リノベーション、新築はカメラマンに撮影してもらってください。プロの写真があることでホームページの見栄えも変わりますよ!

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施工事例のテンプレート完全版|そのまま埋める8項目と記入例【工務店・リフォーム】

キャプションやお客様の声に使える文例集はこちら。
施工事例の例文集|お客様の声・担当者コメントの文例と、本音を引き出す質問

お施主様への掲載許可の取り方(頼み方の3ステップと許可書テンプレート)はこちら。
施工事例の掲載許可の取り方|断られない頼み方と、許可書に入れる7項目(テンプレートあり)

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この記事を書いた人

高橋 かずえのアバター 高橋 かずえ 代表取締役

はぐくむ株式会社 代表取締役 高橋かずえ|2005年創業。工務店やリフォーム会社の「伝える」を、22年支えてきました。

住宅業界を専門にするインタビューライターとして、そして工務店・リフォーム会社の広報を支援する伴走者として活動しています。2005年に独立し、「はぐくむ」を立ち上げました。以来、経営者・職人・現場監督、そして家を建てたお施主様まで、これまでにインタビューをした方は1,000人を超えます(導入事例、お客様の声、採用、経営者インタビューなど)。住宅そのものの取材は500件以上になりました。

住宅雑誌への執筆から、街の工務店さんの広報媒体、ハウスメーカーの制作物まで、幅広く手がけています。

kazue(at)hug-kumu.com  ※(at) を@に直してご連絡ください。 

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