広報が一人の頑張りで回っている状態(属人化)は、その人が抜けると資産ごとゼロに戻ってしまう危険性をはらんでいます。しかし離職のリスクはどこの会社にもあり、個人技を組織の仕組みに変えていく必要性があります。そのために、いままで個人が行ってきた判断基準を言語化し、作業をAIと外注で標準化し、個人技を組織の仕組みに変えれば、担当者が変わっても広報は止まりません。
今、広報は回っている。でもそれを支えるのが「センスのいい人の頑張り」や「器用な方だとしたら——その人が抜けた瞬間、残念ながら今までの積み上げはなくなり、広報のスキルはゼロに戻ってしまいます。
工務店広報の属人化に気づきにくいのは「今は回っているから」
ある社長さんがこのようなことを言っていました。
「広報担当者って、いくら頑張っていたとしても、残念ながら社内の人には気づきにくいものなんです」と。
広報は手間がかかる割にゆっくりと社会の認知を広げていくものなので、うまくいっても、うまくいかなかったとしても、その成果が分かりにくい側面があります。
担当者が優秀であればあるほど、問題が起きないために、経営者は「うちは大丈夫」と思いがちです。しかし、その「優秀さ」こそが落とし穴です。
その担当者が勘や経験で行動していて、スケジュールも頭の中、スキルも頭の中だけにしまってあれば、やり方自体がひきげず、工務店広報業務の「ブラックボックス化」がじわじわと進んでしまいます。
特に工務店では、広報担当者が現場監督や営業と阿吽の呼吸で進めていることが多く、周囲も「あの人に任せれば安心」と依存してしまいます。その結果、忙しくなった瞬間や、体調不良、急な離職が起きた際、誰も代わりが務まらず、更新が完全に止まってしまうのです。
工務店広報の属人化が怖い本当の理由=”資産がゼロに戻る”
工務店広報の属人化における最大のリスクは、積み上げた資産が一瞬で消えることです。例えば、ある担当者が個人の感性だけで運用していたSNSアカウント。その人が辞めた後、投稿のトーン&マナーが分からず放置されたりすれば、フォロワーとの関係性は途絶えます。(「中の人が変わったな」と思う瞬間ってありませんか?)
また、非常に基本的なことですが、ログインパスワードが不明だったり、撮影データの保管場所が不明、協力会社との独自のパイプが消滅するといった事態も起こり得ます。
育てた担当者が辞めるとノウハウやこれまでに蓄積された素材ごと失われ、会社に何も残りません。これは外部に丸投げしてノウハウが蓄積されないのと、構造的な危うさは同じなのです。
工務店広報の属人化、解決策は「個人技」を「仕組み」に変えること
広報さんが離職してしまいスキルが残らなかったり、そもそも広報ができる人材がいなかったりと、会社ごとに「広報」のお悩みはつきません。
また広報業務をこなしていたとしても、SNSはできても長文(ブログ)が書けない…など、スキルの偏りを抱えている会社も少なくありません。
そのため、広報が行う「頭脳」の部分、会社の発信としての判断基準を言語化して共有し、作業をAIと外注で標準化し、ノウハウを【組織知】として残すことが大切。
これで担当者が変わったとして、広報業務は継続することができます。
工務店の一人広報から抜け出す最初の一歩
いきなり、完璧な仕組みは不要です。
まず取り組むべきは「判断基準の言語化」と「手順のテンプレート化」です。
例えば「いい施工事例」とは何か?を、「暮らしが見えてくる」「スペックの先に快適さが感じられる」「情報量として十分な量がまかなえている」などと具体的に言語化します。
また、施工事例の作成なら、①現場監督にヒアリングする5つの項目、②撮影のチェックリスト、③執筆テンプレートなど、コンテンツの核となる「一次情報」を集めるためのテンプレートを用意するだけで属人性は劇的に下がります。
この「テンプレート」があれば、新人や外注パートナーでも一定のクオリティを維持できます。自力が難しければ、第三者の伴走で客観的に自社の強みを抽出し、型づくりを支える方法もあります。
これは関東地方のある工務店さんの一例です。非常にセンスのいい広報さんがいました。しかしその広報さんの仕事量が多く、OBサポートとSNS運用をするだけで手一杯だったのです。そこで、施工事例の更新や、ポータルサイトへの情報登録を外注化したところ、毎月安定的に情報が更新できるようになり、次第に反響もアップしていきました。
その広報担当者は産休に入りましたが、施工事例部分は外注化していたために止まることはありません。
竣工写真を撮影したら施工事例にアップする。そして各種ポータルサイトへの情報更新も継続する、という仕組み化で「担当者が変わっても続く」状態になっていきました。
よくある質問(FAQ)
まとめ
属人化の解消は、頑張る担当者を否定することではなく、その頑張りを仕組みが支える状態をつくること。誰かが抜けても広報は止まりません。
属人化の度合いも自走度チェックリストの25問で見えてきます。まずは現在地の確認から。
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