リフォーム産業フェア2026に行ったら、AI業務システムが多数! 2人のコンサルが別々に言った「本質」の話

リフォーム産業フェアで本質について考えた
高橋かずえ
はぐくむ株式会社 代表取締役
2005年創業・住宅雑誌、住宅書籍の執筆実績あり。住宅会社(工務店・リフォーム・外壁塗装)に特化した広報支援をしています。
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リフォーム産業フェア2026に行ってきました!

7月29日・30日、東京ビッグサイトで開催されている第28回リフォーム産業フェアに行ってきました。リフォーム・住宅業界では最大級の展示会です。

毎年「1時間だけ見てお久しぶりの人たちにご挨拶をしてこよう」と思うのですが…ついつい昔の話や情報交換に咲き、長居をしてしまいます。

ほんと、、、仕事を通じてたくさんの人と出会い、またそこでご縁が生まれていくものだなとジーンとくる時間だったりもしています。

今年は会場を歩いていて、去年までとはっきり違うと感じたことがひとつありました。

AI関連のブースが、明らかに増えていた…!

見積りの自動作成。プランの自動生成。現場写真の整理。図面の読み取り。

あとは3Dパース作成なども多くなった印象でした。システム関係は毎年更新されていくので、便利なようで追いかけることが大変です。

私の不勉強だったらごめんなさい!先に謝っておくのですがすごく興味深いと思ったのは、もともと建築の会社ではないのかもしれない企業が、建築向けのシステムをつくって出展しているのかも?と感じたことです。何屋さんなのかぱっと見ではわからない。でも、業務システムとしてはきちんとできている…。

これはつまり、住宅業界の外にいた会社でも、建築の業務ソフトをつくれるようになった、ということです。

「物事の本質とは何か?」

会場で、お世話になっている経営コンサルタントの方2名が同じこと話していました。(別々のタイミングなんですよ!)

「今年は見積りAIが多いですね」
「建築が本業じゃなさそうな会社も、システムをつくる時代なんですねー」などなどと私が話していると…、その方々がぽつりと言いました。

「物事の本質とは何か、ですよね」 (Aさん)

「本質的なところは何年も変わらないので」(Bさん)

正直、展示会という、いちばん新しいものが並んでいる場所でのお二方との会話が「本質について」とは驚きました! そして会場を出てから、頭から離れない「本質とは」という言葉。ずっとその言葉が頭に残っていました。

本質とは、本質とは…。AIで効率化できるようになるのはいいけれど、本質からズレては意味がありません。私がずっと感じていた違和感はここにあったのだと思いました。

「つくれること」の価値が下がっている現実

いま、こうやって様々なAI業務システムが立ち並ぶなかで起きているのは、たぶんこういうことです。

かつて、住宅・リフォーム業界で価値があったのは「つくれること」でした。図面を引ける。見積りを出せる。パースを描ける。チラシをつくれる。ホームページを持っている。それ自体が差になった時代がありました。

でも、そこにAIが入ってきました。見積りは自動で出る。プランは生成される。文章も書ける。写真も整理される。

つまり、作業ができることの希少性が、急速に下がっているのです。

今日の展示会の会場は、その現実がいちばん見えやすい場所でした。あれだけの数の会社が、同じ方向の「効率化」を売っているわけですから。

では、工務店・リフォーム会社は何で選ばれるのか?

ここで冒頭の問いに戻ります。物事の本質とは何か

工務店さん・リフォーム会社さんとお話ししていると、こういう言葉をよく聞きます。

  • 「うちには特に強みがなくて」
  • 「他社と何が違うかと言われると、正直むずかしい」
  • 「いい家をつくっている自信はあるけど、うまく言えない」

私は21年間、住宅会社さん並びに、大小さまざまな企業の取材をしてきました。その経験から言えるのは、「強みがない会社」はほとんどないということです。そこにあるのは、「強みを言葉にできていない会社」です。

そして、ここがいまいちばん大事なところなんですが──

言葉にできていない強みは、AIには絶対に書けません。

AIは、すでにある情報を上手にまとめることはできます。でも、その会社の現場でしか起きていないこと、社長が20年前に決めた方針、職人さんがなぜそこで一手間かけるのか、お客様がなぜ他社ではなくそこを選んだのか。それらは、社内の誰かが引き出して、言葉にしない限り、この世に存在しないままです。

その強みを引き出すのは、取材です。決めるのは、間違いなく人なんです。

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差がつくのは「決める力」

AIの業務システムが並ぶ会場を歩きながら思ったのは、これから差がつくのは「作れること」ではなく「決められること」だ、ということでした。

広報の仕事としては「書く作業が安くなった」ことではなく、「素材を持っている人の価値が跳ね上がった」ことだと思っています。

  • 誰に届けるのかを決める
  • 自社の何を強みとして押し出すかを決める
  • 何を書かないかを決める

この判断だけは、外注もAIも代わりにできません。会社の中にいる人にしかできない仕事です。

だから私は、広報を「外注する」のでも「新しく採用する」のでもなく、いまいる社員さんが自分で回せるようにする支援をしています。AIは頼りになるツールであり、道具です。道具が賢くなるほど、それを何に使うかを決める人の価値が上がります。

これは「はぐくむ」の仕事の本質でもあります

帰りの電車で、私は、2005年からずっと付き合いがある経営コンサルタントBさん(同じクライアントさんを担当している戦友的な方です)の言葉をもう一度思い出していました。

「本質的なところは何年も変わらないので」

21年のあいだに、道具はずいぶん入れ替わりました。紙からWebへ。手書きのメモから文字起こしAIへ。いまは原稿の下書きまでAIが出してくれます。

でも、私がやっていることは一度も変わっていません。

その会社の中にしかない話を聞いて、外に届く形にする。 これだけなんだなと思いました…!

だから今日、ある確信が持てました。書く作業が誰にでもできるようになったぶん、「聞く」ことの価値が上がった。 間違いなくそう感じています。

会社の名前を「はぐくむ」にしたのも、つくって納品して終わる会社ではなく、残るものを育てる会社でありたかったからなんです。

AIで広報のコンテンツ作成がとても楽になったいま、私は自社の本質を届けるサポートに徹したいと、帰りの電車で強く思ったのでした。

まずは、自社の現在地から

とはいえ、「決める力を育てましょう」と言われても、どこから手をつければいいかわかりませんよね。

そこで、工務店の広報がいまどの段階にあるかを25の質問で確認できるチェックリストをつくりました。無料でダウンロードいただけます。

社内で広報を自走させる仕組みづくりについては、こちらのページにまとめています。

正しい型がわからなくて発信が怖い皆さんの役にたちたいな~…と真剣に考えています。

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この記事を書いた人

高橋 かずえのアバター 高橋 かずえ 代表取締役

はぐくむ株式会社 代表取締役 高橋かずえ|2005年創業。工務店やリフォーム会社の「伝える」を、22年支えてきました。

住宅業界を専門にするインタビューライターとして、そして工務店・リフォーム会社の広報を支援する伴走者として活動しています。2005年に独立し、「はぐくむ」を立ち上げました。以来、経営者・職人・現場監督、そして家を建てたお施主様まで、これまでにインタビューをした方は1,000人を超えます(導入事例、お客様の声、採用、経営者インタビューなど)。住宅そのものの取材は500件以上になりました。

住宅雑誌への執筆から、街の工務店さんの広報媒体、ハウスメーカーの制作物まで、幅広く手がけています。

kazue(at)hug-kumu.com  ※(at) を@に直してご連絡ください。 

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