工務店・リフォーム会社の人手不足、もう限界。それでも会社を回す「人を増やす」以外の打ち手

はぐくむ 建築業界の人手不足
高橋かずえ
はぐくむ株式会社 代表取締役
2005年創業・住宅雑誌、住宅書籍の執筆実績あり。住宅会社(工務店・リフォーム・外壁塗装)に特化した広報支援をしています。

工務店の人手不足は、経営努力の不足ではなく、建設業全体の構造的な問題です。求人を出しても応募が来ないのは、人口減少もしかり、担い手そのものが減っていることが大問題。それに対する打ち手は「採用の土俵を変える」「今の仕事を軽くする」「人がやらなくていい仕事を手放す」の3方向に整理できます。

大手企業は人口減少に対応する施策として、積極的に外部に委託したり、AI導入を急いでいます。このうち即効性があるのは、事務や広報などの作業を外に出して、今いる人の負担をすぐ軽くすることです。判断は社内に残し、作業はAIと外注へ。この記事では、その考え方と最初の一歩をお伝えします。

求人を出しても、応募が来ない。やっと来たと思ったら、条件面で折り合わず辞退される。現場は職人さんの高齢化が進み、事務所では一人が経理も広報も総務も掛け持ちして、もうずっと残業続き。「これ以上、誰かが倒れたら回らない」——そんな状態で、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

まずお伝えしたいのは、その状況はあなたの会社の努力不足ではない、ということです。この記事では、人手不足の構造を冷静に整理したうえで、「人を増やす」以外も含めた現実的な打ち手を3方向に分けてご紹介します。

目次

求人を出しても来ない。今いる人はもう限界——その疲弊を、まず受け止める

人手不足の一番のダメージは「業務が回らないこと」より先に、「今いる人が疲弊すること」に表れます。

求人媒体にお金をかけても反応がない。
紹介会社に頼めば高額な手数料。
その間も、現場監督は書類仕事を持ち帰り、事務のベテランは「私が辞めたら回らないから」と休みを取れずにいる。
社長自身が夜中に見積もりや広報物をつくっている会社も少なくありません。

こうした状態が続くと、疲れた空気は社内に伝わり、辞める人がさらに出て、残った人がもっと苦しくなる——という悪循環が始まります。だからこそ、「求人がうまくいくまで耐える」だけを対策にしないことが大切です。

人手不足は「あなたの会社のせい」ではない——建設業全体の構造

工務店の人手不足は、建設業全体の担い手減少と条件競争の不利が重なった、構造的な問題です。

国の統計を見ても、建設業の就業者数は長期的に減少が続き、高齢化の割合は全産業平均を上回っています。若い世代の入職が細っているうえ、限られた人材は、給与・休日・福利厚生で条件を提示しやすい大手やハウスメーカーに流れがちです。地域の工務店が同じ土俵で条件競争をすれば、不利になるのはむしろ当然です。

つまり、「うちの会社に魅力がないから来ない」のではなく、「今までのやり方の求人では、構造的に届きにくい」のです。責めるべきは自社ではなく、変えるべきは戦い方です。

打ち手は3方向に整理できる——「採る」「軽くする」「手放す」

結論:人手不足への打ち手は、①採用の土俵を変える、②今の仕事を軽くする、③人がやらなくていい仕事を手放す、の3方向に整理できます。

①は、条件ではなく「この会社で働きたい」と思ってもらう情報発信、いわゆる採用広報です。②は、業務の流れを見直し、ITやAIで効率化すること。③は、正社員がやらなくてもいい作業を外部に任せ、今いる人を本来の仕事に集中させることです。

大切なのは、この3つは「どれか一つを選ぶ」ものではなく、時間軸が違うということです。①は効果が出るまで半年から数年かかる中長期の打ち手。②と③は、始めたその月から負担が軽くなる即効性のある打ち手です。両方を並行させるのが現実的です。

方向①:採用の土俵を変える——条件ではなく「共感」で選ばれる採用広報

中長期の本命は、給与や休日の条件競争から降りて、社風や仕事のやりがいで選ばれる採用広報です。

社長の想い、職人さんの働く姿、社員の一日——そうした等身大の情報を発信し続けると、「この会社で働きたい」という動機で応募してくれる人が現れます。条件で来た人は条件で辞めますが、共感で来た人は定着しやすい。これが採用広報の本質です。

ただし、効果が出るまでには時間がかかります。だからこそ、今の疲弊を放置したまま採用広報だけに賭けるのは危険です。採用広報の具体的な進め方は、別記事「工務店の採用広報」で詳しく解説しています。

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方向②③:今の仕事を軽くし、人がやらなくていい仕事を手放す

結論:即効性があるのは、業務の効率化と、事務・広報まわりの「作業」の外注です。

現場や営業を止めることはできませんが、その周辺には、正社員でなくてもできる仕事が意外なほどたくさんあります。写真の整理、ブログやSNSの更新作業、イベント案内の作成、見込み客リストの整理、議事録づくり、請求書まわりの事務。こうした作業が、実は現場監督や社長や事務のベテランの時間を静かに奪っています。

業務全体の見直し方は「工務店の業務効率化」で、事務やオンライン秘書への外注の考え方は「工務店の事務外注・オンライン秘書」で詳しく整理しています。人手不足の渦中にある方は、まず事務外注の記事から読んでいただくのがおすすめです。

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「人を増やす」以外の、いちばん早い一手——作業はAIと外注へ、判断は社内に

採用がうまくいくのを待たずに今の負担を減らす手段として、オンラインアシスタントという選択肢があります。

オンラインアシスタントは、AIと在宅スタッフの組み合わせで、日々の作業を代行するサービスです。人を一人雇えば給与と社会保険で月数十万円かかりますが、オンラインアシスタントなら月3万円程度から始められます。採用の手間も、教育の時間も、辞められるリスクもありません。

ここで大事な線引きが一つあります。外に出してよいのは「作業」であって、「判断」ではないということです。何を発信するか、どのお客様を大切にするか、会社としてどう見られたいか——その判断は社内に残す。手を動かす部分だけを、AIと外注に任せる。広報の判断は、社内に残す。作業はAIと外注へ。これが、疲弊した組織を立て直すときの原則です。

よくある質問(FAQ)

人手不足でも、採用はあきらめないほうがいいですか

あきらめる必要はありません。ただし採用は中長期の打ち手なので、結果を待つ間に今いる方が倒れないよう、効率化や外注で負担を先に軽くすることをおすすめします。採用と外注は対立せず、並行できます。

外注してよい仕事と、してはいけない仕事の線引きは何ですか。

「作業」は外注してよく、「判断」は外注しないのが原則です。ブログの清書や写真整理、事務処理は任せられますが、何を伝えるか、誰に売るかという方針の決定は、社内に残すべき仕事です。

オンラインアシスタントの費用はどのくらいですか。

はぐくむのオンラインアシスタントは月3万円程度から利用できます。正社員一人分の人件費と比べて小さく始められ、繁閑に合わせて調整できるのが特徴です。

何から相談すればよいか、自分でも整理できていません。

整理できていない状態のままで大丈夫です。無料相談では、今どの業務が誰に集中しているかを一緒に棚卸しし、外に出せる作業と社内に残す判断を切り分けるところからお手伝いします。

まとめ

工務店の人手不足は、あなたの会社の努力不足ではなく、建設業全体の構造的な問題です。ひいては人口減少が原因となっています。

打ち手は「採用の土俵を変える」「今の仕事を軽くする」「人がやらなくていい仕事を手放す」の3方向。中長期では採用広報を育てながら、目の前の疲弊には、作業の外注という即効性のある一手を。広報の判断は、社内に残す。作業はAIと外注へ。今いる人を守ることが、次の採用の土台にもなります。

「まず何を外に出せるのか、話を聞いてみたい」——その段階からで構いません。はぐくむのオンラインアシスタントの無料相談では、業務の棚卸しから一緒に行います。サービスの詳細がわかる資料請求も受け付けています。今いる大切な人が限界を迎える前に、一度ご相談ください。

オンラインアシスタントの無料相談・資料請求はこちら

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この記事を書いた人

高橋 かずえのアバター 高橋 かずえ 代表取締役

はぐくむ株式会社 代表取締役 高橋かずえ|2005年創業。工務店やリフォーム会社の「伝える」を、22年支えてきました。

住宅業界を専門にするインタビューライターとして、そして工務店・リフォーム会社の広報を支援する伴走者として活動しています。2005年に独立し、「はぐくむ」を立ち上げました。以来、経営者・職人・現場監督、そして家を建てたお施主様まで、これまでにインタビューをした方は1,000人を超えます(導入事例、お客様の声、採用、経営者インタビューなど)。住宅そのものの取材は500件以上になりました。

住宅雑誌への執筆から、街の工務店さんの広報媒体、ハウスメーカーの制作物まで、幅広く手がけています。

kazue(at)hug-kumu.com  ※(at) を@に直してご連絡ください。 

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