リフォーム産業フェア2026に行ってきました!
7月29日・30日、東京ビッグサイトで開催されている第28回リフォーム産業フェアに行ってきました。リフォーム・住宅業界では最大級の展示会です。
毎年「1時間だけ見てお久しぶりの人たちにご挨拶をしてこよう」と思うのですが…ついつい昔の話や情報交換に咲き、長居をしてしまいます。
ほんと、、、仕事を通じてたくさんの人と出会い、またそこでご縁が生まれていくものだなとジーンとくる時間だったりもしています。
今年は会場を歩いていて、去年までとはっきり違うと感じたことがひとつありました。
AI関連のブースが、明らかに増えていた…!
見積りの自動作成。プランの自動生成。現場写真の整理。図面の読み取り。
あとは3Dパース作成なども多くなった印象でした。システム関係は毎年更新されていくので、便利なようで追いかけることが大変です。
私の不勉強だったらごめんなさい!先に謝っておくのですがすごく興味深いと思ったのは、もともと建築の会社ではないのかもしれない企業が、建築向けのシステムをつくって出展しているのかも?と感じたことです。何屋さんなのかぱっと見ではわからない。でも、業務システムとしてはきちんとできている…。
これはつまり、住宅業界の外にいた会社でも、建築の業務ソフトをつくれるようになった、ということです。
「物事の本質とは何か?」
会場で、お世話になっている経営コンサルタントの方2名が同じこと話していました。(別々のタイミングなんですよ!)
「今年は見積りAIが多いですね」
「建築が本業じゃなさそうな会社も、システムをつくる時代なんですねー」などなどと私が話していると…、その方々がぽつりと言いました。
「物事の本質とは何か、ですよね」 (Aさん)
「本質的なところは何年も変わらないので」(Bさん)
正直、展示会という、いちばん新しいものが並んでいる場所でのお二方との会話が「本質について」とは驚きました! そして会場を出てから、頭から離れない「本質とは」という言葉。ずっとその言葉が頭に残っていました。
本質とは、本質とは…。AIで効率化できるようになるのはいいけれど、本質からズレては意味がありません。私がずっと感じていた違和感はここにあったのだと思いました。
「つくれること」の価値が下がっている現実
いま、こうやって様々なAI業務システムが立ち並ぶなかで起きているのは、たぶんこういうことです。
かつて、住宅・リフォーム業界で価値があったのは「つくれること」でした。図面を引ける。見積りを出せる。パースを描ける。チラシをつくれる。ホームページを持っている。それ自体が差になった時代がありました。
でも、そこにAIが入ってきました。見積りは自動で出る。プランは生成される。文章も書ける。写真も整理される。
つまり、作業ができることの希少性が、急速に下がっているのです。
今日の展示会の会場は、その現実がいちばん見えやすい場所でした。あれだけの数の会社が、同じ方向の「効率化」を売っているわけですから。
では、工務店・リフォーム会社は何で選ばれるのか?
ここで冒頭の問いに戻ります。物事の本質とは何か。
工務店さん・リフォーム会社さんとお話ししていると、こういう言葉をよく聞きます。
- 「うちには特に強みがなくて」
- 「他社と何が違うかと言われると、正直むずかしい」
- 「いい家をつくっている自信はあるけど、うまく言えない」
私は21年間、住宅会社さん並びに、大小さまざまな企業の取材をしてきました。その経験から言えるのは、「強みがない会社」はほとんどないということです。そこにあるのは、「強みを言葉にできていない会社」です。
そして、ここがいまいちばん大事なところなんですが──
言葉にできていない強みは、AIには絶対に書けません。
AIは、すでにある情報を上手にまとめることはできます。でも、その会社の現場でしか起きていないこと、社長が20年前に決めた方針、職人さんがなぜそこで一手間かけるのか、お客様がなぜ他社ではなくそこを選んだのか。それらは、社内の誰かが引き出して、言葉にしない限り、この世に存在しないままです。
その強みを引き出すのは、取材です。決めるのは、間違いなく人なんです。


差がつくのは「決める力」
AIの業務システムが並ぶ会場を歩きながら思ったのは、これから差がつくのは「作れること」ではなく「決められること」だ、ということでした。
広報の仕事としては「書く作業が安くなった」ことではなく、「素材を持っている人の価値が跳ね上がった」ことだと思っています。
- 誰に届けるのかを決める
- 自社の何を強みとして押し出すかを決める
- 何を書かないかを決める
この判断だけは、外注もAIも代わりにできません。会社の中にいる人にしかできない仕事です。
だから私は、広報を「外注する」のでも「新しく採用する」のでもなく、いまいる社員さんが自分で回せるようにする支援をしています。AIは頼りになるツールであり、道具です。道具が賢くなるほど、それを何に使うかを決める人の価値が上がります。

これは「はぐくむ」の仕事の本質でもあります
帰りの電車で、私は、2005年からずっと付き合いがある経営コンサルタントBさん(同じクライアントさんを担当している戦友的な方です)の言葉をもう一度思い出していました。
「本質的なところは何年も変わらないので」
21年のあいだに、道具はずいぶん入れ替わりました。紙からWebへ。手書きのメモから文字起こしAIへ。いまは原稿の下書きまでAIが出してくれます。
でも、私がやっていることは一度も変わっていません。
その会社の中にしかない話を聞いて、外に届く形にする。 これだけなんだなと思いました…!
だから今日、ある確信が持てました。書く作業が誰にでもできるようになったぶん、「聞く」ことの価値が上がった。 間違いなくそう感じています。
会社の名前を「はぐくむ」にしたのも、つくって納品して終わる会社ではなく、残るものを育てる会社でありたかったからなんです。
AIで広報のコンテンツ作成がとても楽になったいま、私は自社の本質を届けるサポートに徹したいと、帰りの電車で強く思ったのでした。
まずは、自社の現在地から
とはいえ、「決める力を育てましょう」と言われても、どこから手をつければいいかわかりませんよね。
そこで、工務店の広報がいまどの段階にあるかを25の質問で確認できるチェックリストをつくりました。無料でダウンロードいただけます。
社内で広報を自走させる仕組みづくりについては、こちらのページにまとめています。

正しい型がわからなくて発信が怖い皆さんの役にたちたいな~…と真剣に考えています。



